こんにちは、こばぱぱの親友で心理学・科学・雑学大好きしゅんぞうです!!
今回は「なぜ、電線にとまっている鳥が感電しないのか」を解説します。
みなさんも電線にとまっているスズメやカラスを見て、「なんで感電しないの?」と思ったことはありませんか?
映画やTVの衝撃映像でも人が電線にさわってしまい、ビリビリと感電しているシーンてありますよね!!
では、なんで鳥は大丈夫なんでしょう!?
実は鳥だからではなく、とまり方に秘密があったんですね!!
1本の電線だけなら感電しない
発電所でつくられた電気は、電線を通って各家庭へ届けられます。電気を流そうとする勢いを電圧といい、単位はボルトで表されます。
発電所でつくられた電気は最大50万ボルトという非常に高い電圧で送電線に送り出され、いくつかの変電所を通りながら少しずつ電圧が下げられます。
そして、家庭に引き込まれる前に、電柱の柱上変圧器で100ボルトや200ボルトに下げられています。
電気の危険度は一概に電圧だけでは語れませんが、家庭用の100ボルトであっても、人が感電すれば大けがをしたり、命を落とすこともあります。
それなのに、電線にとまっている鳥は感電しません。
なぜ、平気なのでしょうか?
ひと言でいえば、鳥は1本の電線の上にとまっているからです。
感電とは電気が体の中を通ることをいいますが、鳥がほかのものに触れていないと、電気の通り道ができません。その先に流れるものがないので、鳥は感電しないのです。
電気には通り道を選ぶ性質がある
電線にとまっている鳥が感電しない理由を、さらに電気の2つの性質から考えてみましょう。
まず、電気は少しでも抵抗の少ない、流れやすいところを流れようとする性質があります。
ロスなく流れるように工夫された電線と、脂肪などの電気を通しにくい物質を含んだ鳥の体という2つのルートがある場合、いうまでもなく電気が流れやすいのは電線です。
そのため、電気は鳥の体を通ることなく、電線をそのまま通り過ぎてしまいます。
また電気は、電圧の高い方から低い方へと流れます。
水も高いところから低いところへ流れ、高低差がなければどこへも流れていけませんが、それは電気も同じです。
ここで、鳥が電線にとまっているときのことを思い出してみてください。
鳥は、両足をそろえて1本の電線につかまっています。
1本の電線であれば、鳥の右足と左足が触れている地点の電圧はほぼ同じです。
つまり、電圧に差がないために電気が流れることはなく、鳥は感電しないのです。
体が電気の通り道になると感電する
では、なぜ人間が電線に接触すると感電してしまうのでしょうか?
それは、足が地面についているからです。
例えば、伝染に絡まったものを取ろうとして、棒などで電線に触れたとします。
このとき、伝線から棒を通って地面へと流れる電気の通り道ができます。
また、電線と地面との間には電圧の差があります。
そのため、電気は電線から地面へと流れていき、その通り道となる人間の体は感電してしまいます。
鳥にしても、羽根を広げた拍子に別の電線に触れたら大変です。
触れた2つの地点に電圧の差があるため、電気は鳥の体を通り道にして流れていきます。
鳥も人間と同じように感電してしまいます。
というわけで、鳥は1本の電線にとまっているから感電しないんですね!!
なので、電線には絶対に触らないようにしましょう!!
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
参考文献:川村康文(東京理科大学理学部教授)(2019)日常の「?(ナゼ)をぜんぶ科学で解き明かす本